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公開スパー

2008年3月11日

 WBA世界フライ級1位、WBC世界フライ級3位の亀田興毅が11日、東京・新宿区の協栄ジムで公開練習を行った。50人を越す報道陣が詰めかけた中、フィリピン人パートナーを相手に4ラウンドのスパーリングを公開し、8カ月ぶりとなる復帰戦へ向けて順調な仕上がりぶりを見せた。

 興毅が実践のリングに上がるのは昨年の7月28日以来となる。昨年10月11日の大毅の世界戦を発端に亀田家を様々な出来事が襲った。大毅はもちろん、興毅もまた試練の期間だった。ただこの大きな試練が興毅を人間として大きく変えたという。
 「ボクシングを始めて8カ月のブランクは初めてやけど、色んな事を学んだよ。ボクシングの技術もごっつい上がったし、人間的にも成長したと思う」と試練の8カ月間を振り返った。

 この日のスパーリングではさっそくその成長ぶりを見せた。これまでは、前後の動きを中心としたフットワークだったが、左右のステップワークを習得。サイドに動きながらのアッパーは強烈で、この攻撃パターンは従来はなかったものだ。またパンチのスピードが以前よりも増し、カウンターのタイミングもつかんだという。


 今試合へ向けて興毅が掲げたテーマは「進化」だ。目標の3階級制覇へ向けてまだ発展途上にいる興毅は口癖のように「進化」という言葉を発する。2月に敢行したメキシコ合宿では、WBC世界スーパーフライ級王者クリスチャン・ミハレス(メキシコ)とスパーリングを行い、さらなる進化を遂げた。
 これまで試合前のスパーリングは80ラウンドから100ラウンドをこなしていたが、今回は50ラウンド程に抑える。ただがむしゃらにスパーリングを行うのではなく、少ないラウンドでより集中するためで、今回は主にパンチを打つタイミングを確認している。

 8カ月ぶりのリングとあって、減量はいつもにも増して慎重だ。ブランクのため、体重が若干増え、通常の体重はこれまでの55キロから56キロとなった。ただ興毅に不安はなく、むしろ前向きにとらえている。「俺は最終的にスーパーフライ級まで上げるから、むしろ今はもっと体重を増やしたいぐらい。57、8キロはほしいな」と意欲を燃やしていた。

 この復帰戦へ向けて心強いパートナーがフィリピンから来た。名前はスルピシオ・アノオス・ジュニアで、興毅の専属トレーナーを務める。昨年6月から1カ月間、興毅のトレーナーを務めたこともあり、「とにかくミットを受けるのがうまい。デラホーヤのミットを持ったことがあるらしい。俺がオヤジ以外で初めてええトレーナーって感じた」と興毅は手放しで絶賛する。

 22日の標的レクソン・フローレスは現在、ライトフライ級で戦っているが、本来はフライ級の選手。プロデビューからフライ級でリングに上がっており、04年7月にはWBOアジアパシフィック・フライ級王座を獲得している。06年8月には、敵地アルゼンチンに乗り込み、WBO世界フライ級王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)に挑戦し判定で敗れた。この世界戦を機にライトフライ級に転向。現在、WBO世界ライトフライ級2位、IBF世界ライトフライ級8位、WBA世界ライトフライ級13位にランクされ、再び世界のチャンスをうかがっている状況だ。8カ月ぶりの復帰戦がいきなり世界トップランカーで、しかも世界戦待ちの状況にいる強豪相手だけに興毅にとって大きなリスクを背負ってのリングとなる。
 「久々の試合やから気合い入ってる。最高の試合をする。KOしたいな。狙ってはないけど倒したい」と今試合にかける意気込みを語った。

 また一方で8日に行われたWBC世界フライ級タイトル戦に関して言及。自宅でテレビ観戦したという興毅は「ええ試合やったんちゃうかな」と高く評価し、自身のタイトル戦に関しては「先見て足下をすくわれてもややし、とりあえずは次の試合に集中したい」と締めくくった。
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